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慢性閉塞性肺疾患(COPD)について

慢性閉塞性肺疾患(COPD:chronic obstructive pulmonary disease)とは、慢性気管支炎や肺気腫の総称です。

タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで生じた肺の炎症性疾患であり、喫煙習慣を背景に中高年に発症する生活習慣病です。

40歳以上の人口の8.6%、約530万人の患者が存在すると推定されています。

COPDの原因

最大の原因は喫煙であり、喫煙者の15~20%がCOPDを発症します。

COPDの症状

歩行時や階段昇降など、身体を動かした時に息切れを感じる労作時呼吸困難や慢性のせきやたんが特徴的な症状です。

COPDの診断

長期の喫煙歴があり慢性にせき、たん、労作時呼吸困難があればCOPDが疑われます。確定診断にはスパイロメトリーといわれる呼吸機能検査が必要です。胸部エックス線や高分解能CT検査も有用です。

COPDの治療(管理)目標

(1)症状および生活の質の改善

(2)運動能と身体活動

(4)疾患の進行抑制

(5)全身併存症および肺合併症の予防と治療

(6)生命予後の改善

気流閉塞の重症度だけでなく、症状の程度や増悪の頻度を加味した重症度を総合的に判断したうえで治療法を段階的に増強していきます(安定期の管理)。

禁煙が治療の基本

インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種

薬物療法

気管支拡張薬(抗コリン薬・β2刺激薬・テオフィリン薬)

主として長時間気管支を拡張する吸入抗コリン薬や吸入β2刺激薬を使用

気流閉塞が重症で増悪を繰り返す場合は、吸入ステロイド薬を使用

長時間作用性β2刺激薬と吸入用ステロイドの配合薬も有用

非薬物療法

呼吸リハビリテーション(口すぼめ呼吸や腹式呼吸などの呼吸訓練・運動療法・栄養療法など)が中心

在宅酸素療法 低酸素血症が進行してしまった場合に導入

換気補助療法 呼吸不全が進行した場合は、小型の人工呼吸器とマスクを用いる

外科手術(肺容量減少術) 症例によっては過膨張した肺を切除する

 

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